大人塾には、大人になってから算数・数学をやり直す方が通っています。この記事は、そのうちの一人の学習記録です。

やり直し数学を考えるとき、多くの方が気にされるのは「どこから始めればいいのか」「どんな順番で進むのか」「どのくらい時間がかかるのか」だと思います。今回紹介する方は、月2回のペースで、小数の計算から始めて3年8か月かけて図形の証明問題まで進みました。

始めたときの状況

ご紹介するのは、50代の女性です。始めたころの口癖は、「全然できなくて恥ずかしい」でした。

きっかけは、お子さんが小学生のころ、算数の問題がわからず一緒に困ったことだったそうです。ずいぶん前の出来事ですがそれでも、そのときの気持ちは消えないまま残っていました。

試験も昇進も関係のない、完全に趣味としての学び直しでした。ただ、最初のカウンセリングでは「最終的には高校数学まで進みたい」とお話しされていました。

通い方は、月2回、土曜の朝。1回1時間から始まり、途中から2時間になりました。

どこから始めたか

小数と分数の計算から始めました。

やり直し数学では、この「どこから始めるか」がとても大切です。大人塾では最初のカウンセリングで現在の状況を確認し、無理のない位置から始めます。中学の内容から始めたいと思っていた方が、実は小学校の内容に戻ったほうが早い、ということもあります。逆に、思っていたより先から始められる方もいます。

戻ることは遠回りではありません。土台が固まっていない状態で先に進むと、結局また同じところで止まってしまいます。

学習の流れ

実際に通った単元の流れです。

1年目:計算の土台と文字式 小数・分数の計算、約数と倍数、通分、計算のルール。そこから文章題に入り、分配法則、文字式、方程式へ。年度の終わりごろには不等式まで進みました。

2年目:割合と、割合を使う文章題 集合、樹形図から割合へ。比と平均、比の文章題、割合の増減、前年比、二段階の割合。そこから損益算、料金計算、速度、仕事算、濃度算といった、割合を使う文章題に広がりました。並行して連立方程式も学習しています。

3年目:関数と平面図形 比例・反比例とグラフ、座標。歯車の問題。そこから平面図形に入り、直線と角、三角形、四角形、面積、多角形、円と円周率。後半は一次関数、そして素因数分解・展開・因数分解、平方根と有理化まで進みました。

4年目:二次方程式から図形の証明へ 二次方程式(因数分解・解の公式・平方完成)と文章題、二次関数のグラフと変化の割合。二次関数が終わったところで図形に戻り、立体の展開図、球体、空間内の直線と平面、回転体と投影図、立体の切断。そして証明の基本、図形の合同の証明、相似とその利用、相似と面積比・体積比。 円周角の定理を学び、円周角の定理の逆を使って「4つの点が同一円周上にある」ことを証明できるところまで来ました。

ゆっくりでも、しっかり学習を進めています

やり直し数学に、劇的な瞬間はめったに訪れません。ある日突然わかるようになるのではなく、少しずつ、本人も周りもいつ変わったのか気づかないほどゆっくり進んでいきます。だからこそ、振り返ったときの距離に驚かされます。

担当した講師は、こう書き残しています。

人はいくつになっても成長できます。希望があります。かっこいいです。

大人塾では、まずカウンセリング(1時間程度)で、現在の状況と目的を確認し、どこから始めるかをご相談します。この時点で入会を決める必要はありません。強引な勧誘もいたしませんので、話を聞いてみたいという段階でも構いません。お気軽にお問い合わせください。